こんにちは。
“うっちゃん”(ポップな鬱を抱える人)27年目、戸田幸紀です。
鬱というほどには重くない。でも心はとっくに限界を迎えている。シリアスではなく、ポップな鬱人のこと、そんな人を僕は“うっちゃん”と呼んでいます。
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先週、2年越しの夢を叶えた。
遂に気になっていた、いい感じのカフェに入店することが出来たのだ。
そこは4人掛けのカウンター席しかなく、20代後半くらいの若い寡黙なマスターが営むひっそりとしたコーヒーショップ。
かねてから入りたいと思っていたが、一見さんお断りの雰囲気を勝手に感じ、中々勇気がでず2年が経過してしまっていたのだ。
実際入ってみると、そこに常連を囲い込むような内輪独特の雰囲気は無く、ひょうひょうとしたマスターが黙って仕事をする洗練された空間であった。
穏やかな気持ちで読書に集中できる理想的な空間と言って良い。
僕はなんで2年間も無駄にしてしまったんだ、、
過去の自分に激しく後悔し、人生に与える“勇気”と“時間”の影響の大きさを肌で痛感した。
先日、このお店でお会計をする際、大きな学びを得ることが出来た。
現金決済しかできないそのお店では毎回、「現金の授受」というコミュニケーションが発生する。
普段、私はお釣りの手間(コミュニケーション)を避ける為、毎回近くのコンビニでお金を崩し、ブレンドコーヒーにぴったりの金額、500円を用意して入店する事にしていた。
僕なりの密かなお店への気遣いのつもりであった。
しかしその日はあろうことか、“前裁き”を忘れてしまった。
奇跡的に500円は持ち合わせていたが、百円玉3枚に五十円玉3枚、そして十円玉が5枚とかなり不格好な始末だ。
自分のお気に入りの場所くらい、最大限の敬意を持って通いたい。。
偽善すらも全うできない自分に憤りを感じた。
申し訳ない雰囲気を醸し出しつつ、「すみません、、」といってマスターに渡した。
でもマスターの一言に救われた。
「細かいの、助かります。」
あ、そうか、、、
現金決済においては十円玉だって役に立つ。
財布にいると嵩張るだけで何かと迷惑がっていたが、彼にも活躍できる場面があるのだ。
そして僕は決してお店に迷惑をかけていない。
むしろお気に入りの場所に少し貢献ができた。。。
いろんな意味でマスターに救われた気がした。
気遣いは難しい。
あらゆるステークホルダーに貢献する事の奥行きを学ぶことが出来た。
僕はキャッシュレス推進派である。
キャッシュレスの何がいいって、
画面に集中するフリをして、やんわりとしたコミュニケーションで逃げることが出来る。
「現金の手渡し」という絶妙な距離感のコミュニケーションを避けることが出来る。
色々書いていて思った。
「細かいの、助かります。」
。。。。。。
。。。。。。。。。。。。。
まって、、、、もしかしてこの言葉自体がマスターの気遣いだった、、、?
ホントは「めんどいなこいつ」と思われていた、、、、、?
しばらくあのカフェにはいくことを控えよう。。そんなことを思った。
戸田 幸紀